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不思議の庭のミランダ

心に響いた言葉と書物の備忘録

誰かじゃなくて-『熱血ポンちゃんが行く!』山田詠美さん

文芸

 

恋する相手が見つからなくて困っているという手紙が来たこともあった。ポンちゃんにこう言われても困るよね。昔、小学校の頃だったか、「本を読みたいという人と、読む本が欲しいという人の間には、大きな違いがある」と、ベーコンという哲学者(だと思うけど、よく知らない。おいしそーな名前だなあと思って記憶している)の言葉を読んで、なるほどと思ったことがあるけれど、まさに、恋にもそのことがあてはまると思う。恋する相手がいないと言っている人には、永遠に恋人など出来ないだろう。いつだって、恋をしたいと思っている人は、素敵な恋を呼び寄せる。常に、心も体も準備OKにしていないと、快調なスタートは切れないものである。彼が出来たら身につけようなんて、とっておきの下着をクロゼットにしまっておくようでは駄目である。そういう人は、永遠にたんすの肥やしを増やすだけだ。 

 

 

 

 私は、いつも思うんだけど、いい女とそうじゃない女の境目って、いつ恋に落ちてもいいように準備しておくか、否かにあるんじゃないだろうか。ひとりでいるからこそ、とっておきの下着を身につけるという心の状態が、とっておきの男を呼び寄せるのである。彼が出来たら、おいしい料理を作って、このお皿で出すの、みたいな素敵な食器があるんだったら、普段の食事に使うべき。デートの時にこの香水を使おう、と高価な香水を買ってある人は、その香水なしでも、同じ匂いが漂うくらいに、日常生活で使いこなしたほうがいいと思うよ。香りっていうのは、飛んじゃうものだし、恋心だって、それと同じ。いつか出会う人のために貯えておいたら、無駄になるばかりである。人に恋する気持は、なま物である。腐らない内に、どんどん使わなくては。もっとも、どんどん使い過ぎるポンちゃんのようにお尻が軽いと言われるようになるのは、行き過ぎである。

    『熱血ポンちゃんが行く!』 山田詠美

 

熱血ポンちゃんが行く! (講談社文庫)
 


恋する乙女たちに捧げたい一節、いや、二節ですね(笑)

別に、人生は恋するためだけにあるわけでないので、

人それぞれだけど、さすが、

ある真実を物語っているというわけで

感心したくだりだったかな。

それに、誰かじゃなくて、まず、自身をもてなさないとね…と

老婆心ながら、おばさんも思うのでした。

 

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