他人の問題を自分のこととすべきではない。誰かがあなたに向かって無礼を働いたとしても、なんで心を乱すことがあろうか? 他人が狼狽し動顛したとき、自分もその責任を負って狼狽し動顛しなければならないということがあろうか? ところが実際そう感じるような、あらゆることに謝った罪の意識をもつ人が多い。しかしあなたの義務はあなた自身を救うことだ。他人の義務は彼自身を救うことだ。センチメンタリズムではなく、知慧が救うのである。
偽りの自己感覚は謝った責任感を荷重し、それはまた自分の「道徳規範」に則って生きてはいけないといった罪の意識を生み出す。このダイナマイト製造工場に起こりやすいもうひとつの幻想は、自分が実際他の人々のために善いことができるという幻想である。“よりよい世界”をめざして、無意味な社会改革案や組織的運動などがやたらに次から次へとでてくる根源はこれである。エマーソンは「社会はけっして前進しない。一方で進めば他方で後退する」と喝破している。ただ個人の意識性(覚醒)だけが物事を向上させることができる。
「なぜあなたは我慢するのか」V・ハワード
なぜあなたは我慢するのか―エソテリックライフのすすめ (コズモブックス 1)
- 作者: V.ハワード,川口正吉
- 出版社/メーカー: 日本教文社
- 発売日: 1980/09
- メディア: 単行本
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副題に「エソテリックライフのすすめ」とある。
著者のはしがきによれば
“エソテリック(esoteric=秘教的)という語について――
これは別に神秘的意味をもっていることではなく、
ただこれらの教えを受ける人々を変え、高めていくところの、
高次の真理と、それらのもつ真性なパワーを指したことば
だと受けとってください。”
非常に示唆に富んだ内容で
じっくり読んで、かみしめる箇所も多い。
それぞれの自己覚醒こそが、
世界を変えていくということを踏まえても
心を落ち着けて、自身と生活や生き方を顧みるのが
最も必要なことかもしれませんね。
“あなた自身の義務はあなた自身を救うことだ”
“ただ個人の意識性(覚醒)だけが物事を向上させることができる”
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