不思議の庭のミランダ

心に響いた言葉と書物の備忘録

『やってのける 意志力を使わずに自分を動かす』ハイディ・グラント・ハルバーソン

 

 

 

『やってのける』

という大文字での、ちょっとキャッチ―なタイトルに

惹かれて手に取った一冊は

続く副題が

『意志力を使わずに自分を動かす』で

まずは、読んでみることに…(笑)

 

やってのける~意志力を使わずに自分を動かす~

やってのける~意志力を使わずに自分を動かす~

 

 

 

著者のハイディ・グラント・ハルバーソンさんは

アメリカの社会心理学者。

モチベーションと目標達成の分野の第一人者とのこと。

ちなみに本の原題は

"SUCCEED How We Can Reach Our Goals" 

 

なぜ、人は目標を達成できないのでしょうか。

仕事、健康、人間関係、家計──誰でも一つくらいは(実際には、一つですむことはまずありませんが)、本気で取り組みたいことがあるはずです。わたしたちは、よりよくなりたいと考え、実際にそれを試みます。しかし、なかなか思うように目標を達成できません。そして、その原因を自分に何かが足りないからだと考えます。でも、それは大きな間違いです。

 

 目標達成には、きわめて重要な概念がいくつか存在します。この導入部では、そのうちの二つを紹介します。(中略)

 一番目の概念は、「目標を達成できるかどうかは、生まれつきの資質のみでは説明できない」というものです。

 そして二番目は、「目標を達成する能力は、誰でも高められる」ということ。

断言します。誰でも、です。

 

という始まりから、「やってのける」

つまり、成し遂げるための科学について

述べられていきます。

これには、一般的に「意志の力」が取り上げられますが、

ここで言及されることには、興味深いものがあります。

 

 心理学では、意志の力を「自制心(セルフコントロール)」と呼びます。自制心は、本書でいくつか紹介する、目標達成に不可欠な能力の一つであり、誘惑に打ち勝ち、他の目標とうまくバランスを取りながら目標に向かって粘り強く進むために大きく役立つものです。ただしその正体は、おそらく皆さんが想像しているものとは違います。

 

 

 

自制心は筋肉と同じように鍛えられ、

逆に、鍛えなければ弱まる。

家計簿をつける、食事の内容を記録するなど

日常的な鍛錬(エクササイズ)によって、

総合的に強化されることがわかっている。

これによって、健康面だけでなく

流しに食器を溜めない、衝動買いをしないなど

他の面でも自制心の向上が示された、というのです。

 

こうして実際に、順を追って

目標の立て方、達成へのアプローチ、

意欲の高め方などが説明されていきますが、

人にはそれぞれタイプがあり、それも踏まえて

ここでは話が展開されます。

 

例えば、抽象的、あるいは具体的に考えるタイプか、

決定論者か、成長論者か、

証明型か、習得型か、

獲得型か、防御型か、など

それぞれの傾向と対策?も述べられます。

 

詳しいことは本書をお読みいただくとして、

各章ごとに、わかりやすくポイントが

まとめられているので、これが

内容を整理するのに役立つでしょう。

 

ちなみに、第1章(ゴールをかためる)のポイントでは、

1目標は具体的に

 目標は、できるだけ具体的に設定します。「2キロ減量する」は「痩せる」よりもよい目標です。目的地を正確に把握していれば、辿り着くまでの間、やる気も保ちやすくなります。「ベストを尽くす」では、漠然としすぎていて、モチベーションを高めにくくなります。

 

3「なぜ」と「何」を考える

 散らかっているクローゼットを片付けるのは「整理整頓をすること」(なぜ)とも考えられますし、「要らない服を処分すること」(何)とも言えます。やる気を高め、誘惑に勝ちたいなら「なぜ」の視点から、難しく不慣れな行動をするときは「何」の視点から考えることが有効です。

 

などといったぐあいに。

 

また、印象的だったのは

第5章のただ成功してもうれしくない、の部分で

 

 すべての目標が、わたしたちを幸せにしてくれるわけではありません。目標のタイプによって、幸福感を得やすいものとそうでないものがあるのです。その違いは、目標が人間の基本的欲求を満たすものかどうかが大きく関係しています。幸福感は、他人が定めた価値観や、周囲から認められることではなく、自らの自尊心を高め、内面を豊かにするような目標から得られるのです。

 

そして、この基本的欲求は、

「関係性」「有能感」「自律性」だといいます。

 

これに比し、「有名になる」「権力を得る」

「自己イメージを飾り立てる」などの目標は

この欲求を満たしませんが、なぜ追い求める人や

まつわる幻想が絶えないのか。

それは、その欲求が満たされないからこそ

外的な基準によって自尊心を高めようとするから

ということになります。

 

いずれにしても、大事なのは

計画を立て、具体的な行動を決め、いつどこで実行するのか。

自制心(自分をコントロールする力)を伸ばすこと。

あくまで現実的な楽観主義者になること。

などが挙げられるようです。

 

そして、目標にも、非現実的なものや

時間の経過と共に変わることもあり、

何がなんでも達成しなくてはならないと

いうものでないということも言及されます。

 

何かを成し遂げたい人、

興味のある人には、いろいろな場面で

役立つ一冊となりそうですね。

 

 

 

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