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不思議の庭のミランダ

心に響いた言葉と書物の備忘録

一人前になるというのは-『これも男の生きる道』橋本治

文芸

 

 

 

 繰り返しますが、男にとって「自立」なんていうのはどうでもいいことです。重要なのは、ただ「一人前になること」――これだけです。そしてこのことは、別に男だけのことではありません。「自立」を当然の前提にした女だって、やっぱり同じです。 (中略 ) 「自立して一人前になる。いろんなことができるようになる」――重要なのはこれだけです。

 

 「一人前になる」というのは、人間関係も含めて、「自分でいろんなことができるようになる」です。「自立」というのは、「なれあいになってしまった関係からの脱出」です。「一人前になる」は一人でもできるし、自分で“できない”を認めて一人でコツコツと努力することです。(中略)
 つまりどういうことかと言うと、「“一人前になる”よりも、“自立”の方がむずかしい」です。だから私は、前の章で言ったんです――「“自立”なんかしなくたって、“一人前になる”を達成してしまったら、“自立”は自動的に可能になる」と。


そういわれてみれば

今や“自立”というキーワードはあちこちで目につくが

一昔前によく言われた“一人前になる”という言葉の

本当の意味をつかんでいる人は少ないように感じる。

 

(いわゆる仕事に限らず)自分で

いろんなことができるようになるということ。

要は、それで、自分に自信がついてくるという。

 

 親も含めて、「人の思惑」なんてどうでもいいんです。いろんなことをさっさとできるようになった方がいい。そうすれば自分に自信がついて、「人の思惑は人の思惑で、どうでもいい」と思えるようになります。そういう状態を、「他人の思惑から自由になった」と言って、そういう状態をこそ「自立している」と言うのです。「自立」というはやり言葉に乗せられる前に、「一人前になる」という古くからの言葉の意味をかみしめた方がいいですね。
「自立、自立」で、他人との関係をいっさい断ってしまって、「自立」が「孤立」になってしまったらつまらない。そういう間違いをおかさないようにすることです。    『これも男の生きる道』 橋本治

 

これも男の生きる道 (ちくま文庫)

これも男の生きる道 (ちくま文庫)

 

 

古い本にはなりますが、かえって

今はバランスの時代だから、この橋本治氏の言っていることは

(たぶん、若い年代の人に向けてなんだろうけど)

ある意味、老若男女問わずに、必要な感覚でもあり、

皆が、あらためて認識し直した方がいいような気がします。

 

著者(橋本治氏)の新書などもいろいろ出ていて、お薦めです。

新しいものを、私も、読んでみようと思っています。

 

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