不思議の庭のミランダ

心に響いた言葉と書物の備忘録

日本のヒマラヤ聖者が奇跡を語る-『時間と空間、物質を超える生き方』成瀬雅春さん

  

 

健康と美容の観点からか、マインドフルネスの流行か、

近年、ヨーガを習ったり、生活にヨガの呼吸法や瞑想を

取り入れている人が増えているといわれます。

 

ところで、ヨガのハウツー本でなく、

ヨガ行者、ヨギによる名著を読むと

いろいろ興味深いエピソードも多く、いわゆる奇跡のような

出来事も登場します。

例えば、ヨーガのベストセラーである

パラマハンサ・ヨガナンダの『あるヨギの自叙伝』

そして、古いところでは『ヒマラヤ聖者の生活探求』シリーズが

読みごたえがありました。 

 

 

 

 

ベアード・スポルディングの『ヒマラヤ聖者の生活探求』は

英初版が1935年といい、その後11ヵ国語に訳されて

隠れたベストセラーといわれます。

その昔、世界の調査隊に参加した著者が

インドとチベットでの驚くべき体験を記述したものです。

その際に接したエミール大師などのヒマラヤ聖者の話は

「人間の本質は、宇宙のそれと同じであり、無限の能力が潜んでいる」

というテーマを伝えていることから、今も読み継がれています。

 

このシリーズから、近年読みやすい新訳を出されたのが

ヒマラヤで修行をされ、ヨガ指導者でもある成瀬雅春氏でした。

 

 

 

今回は、その成瀬氏ご自身の本を初めて読みました。

実は、これまで氏のことは知らなかったのですが、

かつてよくヨガで話題となった?空中浮遊の

実際の写真やテレビなどで紹介したという方でもありました。

本にもその経緯が載っていますし、

表紙の写真ではご本人が薄く消えかかっています。

(これには、クンルンネイゴンマスターのKan.氏を思い出しました。)

 

himitsunaniwa.hatenablog.com

 

関連本がいくつか出てきましたが

今回ご紹介するのはこちら 

  

  

私自身は、すごいなと思っても、さほど空中浮遊自体には興味を

持っていなかったのですが、そういえば先のヒマラヤ聖者の話にも

水上歩行や、空中歩行、パンや食事などを

何もないところから物質化するなどの奇跡が登場します。

こうした特殊な能力についても、

実際にヨガ行者として様々な能力を身につけた成瀬氏が

ヒマラヤ聖者を訪れる旅の話とともに、

語られているのは興味深いものでした。

 

 

 

結局、本のタイトルにあるように、

奇跡は時間と空間、物質を超えるところに起こるといえます。

火事場の馬鹿力という言葉がありますが、通常の意識ではなく、

全く邪念のない状態です。

氏が言うには、

少なくとも「人間」の視点で物事を捉えていると、自在に奇跡を起こすことはできません。

 

成瀬氏によれば、必要なのは意識の拡大で、視点が変わります。

 

 舟に乗って川下りをしている人には、数キロ下流の風景は見えません。その川下りをしている舟も、数キロ先の風景も同時に見えるのは、空中でそれを捉えているヘリコプターです。これが、視点を変えることの一つの譬えです。

 一匹のアリを人間がつまみあげると、周囲にいるアリは、そのアリが一瞬にして消えたと思ってしまいます。それが視点を変えるということです。アリにとっては奇跡が起きたと見えるのですが、実際は奇跡でもなんでもなく、人間にとっては通常の能力を発揮しただけなのです。

 

 私やエミール師は、視点を変えることができるので、人間の常識に囚われないのです。

 視点を変えるというのは、動物の視点、植物の視点、鉱物の視点、大気の視点、宇宙空間の視点などです。その方法は「瞑想」にあります。瞑想能力が高くなると、自分が一人の人間であるという執着から離れられるのです。それは、サマーディ(悟り)という言葉に置き換えてもいいです。

 

また、ヒマラヤで水上や空中を歩行するような奇跡が起きたのは

それが必要な環境や状況だったからといいます。

 エミール師の起こす数々の奇跡も、すべて必要性があるからこそ起せるのです。「超能力者になりたい」とか、「空中浮遊をしてみたい」という気持ちでは、残念ながら得られないテクニックです。

 

成瀬氏のようなヨギは、体温をコントロールするツンモというテクニックを

持ちますが、それも氷河で瞑想するには欠かせないものなのです。

 

 まず、自分自身を見据え、自分を知ろうとして、自分の霊性を高めようとすることで、あらゆる奇跡的な能力は、必要に応じて使えるようになるのです。

 

ところで、意識の拡大についての経験の始まりとして、

成瀬氏が挙げていたのは、子どもの頃に、

突然豚肉が食べられなくなったことで、

動物を殺す嫌悪感が拡がったからだといいます。

といっても氏は、完全菜食主義者ではなく、

生まれてきた動物がその生命を全うできるようにと

思っているそうです。

 

深い瞑想をしていると、様々な存在からも情報が入ってきますが、

鵜呑みにしてはいけないともいいます。

(瞑想自体も正しく行わないと危険)

純度の高い情報は、人間の利害など、

人間中心のものの考え方はないといいます。

 

 重要なのは、「世界の人類が平和に」というのを最初に持ち出しては駄目だということです。それは一番最後です。だから大気が良い状態であって、地球自体、つまり土壌がいい状態であって、植物がいい状態で、動物がいい状態で、その上で人間がいい状態にならなければならないのです。

 

 全人類に「地球に優しい生き方」を呼びかけるのではなく、一個人が「地球に優しい生き方」を心がけることが重要です。つまり、私(=本書の読者)が、ほんの少し地球に迷惑をかけないように心がけるのが、地球にとって最も必要なことなのです。

 ほんの少し「自分を見つめ」ほんの少し「大気や鉱物、植物や動物たちに迷惑をかけないように心がける」ことを一人の人が実践すればいいだけです。私にはそれ以上のことはできませんが、それが「地球に優しい生き方」だと思います。

 

この本では後半、人間が視点を拡大することについて述べられていて、

必要な「繊細さ」を身につけることで、奇跡も可能になるといいます。

ただし、あくまで、自分が関わっている生活で自分を高めることに

不随するものであることが大切なようです。

 

こうした奇跡や超常能力については、あり得ない、信じられない

ことから、いつの世も様々な議論もなされます。

私は、好みでいいと思います。あり得ないと一概に否定するより

あってもいいのでは、可能性が広がって面白いと感じたら、

ありです。私もエネルギーワークをするし、

常識だからという考えはあまり好きではありません。

 

 本の表紙にある、内田樹氏の推薦文は言い得てますね。

私たちが考えているより、はるかに巨大な潜在能力が人間にはそなわっている。でも「人間にそんなことはできるはずがない」という思い込みがその能力の開花を阻害している。成瀬先生の言葉はいつでもその思い込みを、ていねいに解きほぐしてくれる 

 

 

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